病院食(入院食)がまずいって本当?ご飯の量は少ない?
入院することになると必ずお世話になるのが、病院食(入院食)です。
1日3食が決まった時間に出るので、生活習慣が整うという面ではとてもいいと思うのですが、皆さんの中にも『病院食はまずい』、『病院食は少ない』、『病院食は種類が少ない』などマイナスのイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか?
私も入院するまでは病院食は人生で1度も食べたことがありませんでしたが、どこかで『病院食はおいしくないよ』という情報に触れていたのでしょう。
勝手にあまり期待しないようにしようと心の中で思っていました。
ずばり20代の男性(自覚症状はほぼなしで元気)目線で『病院食ってどう?』という質問に答えるならば答えは…
味はおいしくもまずくもなく普通だけど、量が少なすぎるのが難点…
個人的な感想ではありますがこんな感じです。
入院すると食べるくらいしか楽しみがなくなってしまったので、味が普通の食事でも食事の時間は楽しみでした。
ただ自分には量が少なすぎて腹8分目どころか腹5分目くらいで食べ終わってしまうので毎食虚しさも感じました…。ちなみに私は大食いではありません。
リアルな病院食はどんな感じ?
入院していた時になぜか毎食写真を撮っていたので、その中から3枚ほどご紹介したいと思います。
おかず三品とごはんの構成が基本
基本的には『ごはん+おかず3品』という構成で献立が考えられているようです。
バナナをおかずと呼んでいいのかという問題はありますが…。
バナナやオレンジなど果物が出ることが意外と多いのですが、個人的には朝に食べるイメージが強かったので夕食でバナナが出て多少困惑したのはいい思い出です(笑)
汁物が出るのは5食に1食くらい…
個人的にかなりショックだったのが汁物がレアキャラだということ。
毎食味噌汁かスープなど汁物が欲しい私からすると、白米があるのに味噌汁がないというのはとても悲しかったです。
たまに出る汁物も具はほとんど入っていないのですが、それでも毎食欲しかったと思いました。
味が濃い目のメニューは当たり!
私が濃い味付けの食べ物が好きだということが大きいと思うのですが、病院食は基本的に味付けがかなり薄いです。
栄養士の方が献立を考えているので、塩分摂取量的には丁度よいのだと思いますが、とても味気なく感じます。
そのこともあって、この写真のようにピラフなど、塩気を感じられるメニューが出ると一人で喜んでいたのをよく覚えています。
病院食(入院食)が足りない時は買い食いしてもいいの?
入院初日の食後に栄養士さんがベッドまで来て、『食事はどうですか?』と様子を聞きに来てくださいました。この時に素直に量が少し寂しいことを伝えると、2000kcalの食事を2200kcalまで増やすことは出来ると聞いたので増量をお願いしました。
ただ、200kcalの増量は思ったよりも気持ち程度…。増やしてもらっても全然足りないというのが感想でした。
主治医の先生と雑談をしていた時にそのことを話してみたところ、私はやせすぎなので足りない分は売店で買ってきて食べていいですよと言っていただけました。
ちなみにこの時の体重は身長180㎝で52kg。確かに痩せすぎです。
それを聞くまでは栄養士の方がバランスを考えて作っている食事だからと我慢していたのですが、先生からの許可もいただいたので、それ以降は食事のたびに売店で買い物をし追加で食べるようになりました。
また先生からはたんぱく質を特によく摂るようにと言われたので、味の濃いものを食べたい気持ちもありましたが、サラダチキンなどタンパク質を摂れるものを積極的に買うようにしていました。
食事が足りないという方は主治医の先生に相談して、売店など気軽に買い物ができる場所があれば追加で食べ物を買ってもいいと思います。
買ってきたものはベッドで食べることが多かったので、においの強いものや音がするものは避けるようにしていました。
病院食(入院食)が多いときはどうする?
私は病院食は少ないと感じましたが、人によっては多いと感じる方ももちろんいらっしゃるでしょうし、入院期間中は毎日ベッドの上でゆっくりとした時間を過ごしているだけなので食欲が落ちてしまうという方もいると思います。
多いときは単純に残せばいいだけと言ってしまえばそれだけのことなのですが、私が入院していた病院では、白米ではなく蕎麦やうどんなど白米を麺類に変更することもできました。
私はごはんが足りないと感じていたので、麺類にすると余計にお腹が減ってしまいそうだと食べることはありませんでしたが、毎食麺類にしている方や、お昼は麺が食べたいと希望を出している方など、変更をしている方も多かったので、気軽に相談をしてみるといいと思います。
お風呂はどんな感じ?毎日入れる?
さて、食事に関する話題が少し長くなってしまいました。
次はお風呂に関する事です。これも病院によって違いがあると思うのですが、私が入院していた病院はお風呂と言っても病棟全体で共用のシャワールームがあるだけでした。
シャワールームの広さは半畳ほど、脱衣所も半畳ほどです。身体を洗うことが出来れば十分という最低限のスペースしかありません。
ナースセンターと呼ばれる看護師の方が常駐している場所に受付表が置いてあり、入浴したい日は朝のうちに受付表に希望の時間を記入するという予約形式でした。
ちなみに備え付けのシャンプーやボディソープなどアメニティ類は一切ありませんでしたので、必要なものは全て自分で用意する必要があります。
病院の売店には旅行用のシャンプーセットやカミソリなどが売っていましたので、持っていかなくても買うことはできると思いますが、私は入院中も自分が使い慣れているものを使いたかったので、100円ショップで詰替え用の小さなボトルを買って、いつも使っているアメニティ類を詰め替えて持参しました。
ちなみに当初お風呂は毎日入ろうと思っていたのですが、腕に点滴用の針が刺さったままになっていてシャワーのときに非常に気を遣うので億劫になってしまい、8日間の入院中3回しか入りませんでした。
針の刺さっている部位が濡れないようにアームカバーをもらえるのですが、手首のあたりからは多少は水が入ってしまいます。
『気にせず毎日入りたい!』という方はアームカバーを持参したり、アームカバーの袖口をきつく止められるように輪ゴムを持参するなど、何かしらの対策をしておいた方がいいと思います。
また、ドライヤーは使えますが貸出などは無かったので必要な方は自分で持っていく必要があります。病院によっては貸出をしているところもあるかもしれません。事前に確認しておくのがオススメです。
あまりある自由時間をどう過ごす?
入院をしているとどうしても出来てしまうのが、何もすることがない手持ち無沙汰な時間です。
私の場合は治療とは言っても1日の中で1時間半ほどしか治療に要する時間はありませんでした。それ以外の時間は自由時間。暇つぶしを用意しておかないと時間が余ってしまって辛いという贅沢な状況です。
本を読んだり、ゲームをしたり、ネットサーフィンをしたり、動画を見たり、人によって様々な過ごし方があると思いますので『これがオススメ!』と方法を紹介することはしません。
私が入院した経験を通してお伝えすることが出来ることを挙げるとしたら、暇つぶしは最低3つは用意しておいたほうがいいということです。
本を読んでいると肩がこる、ゲームをしていると目が疲れる、そもそもベッドの上で座っていることに疲れたり腰が痛くなったりと、思ったよりも貰った時間が長すぎることによる弊害が生まれてきます。
そんなときに、暇つぶしを一つしか用意していないと弊害が発生したときに別の手段が無いので絶望するしか無くなってしまいます(笑)
座って出来ること、横になっていても出来ること、集中力が必要なこと、リラックスしていても出来ることなどなど、いくつかのバリエーションを用意しておくことで快適に過ごすことが出来ると思います。
前の記事でもご紹介しましたが、パソコンのタイピング音は病室ではかなり気になります。
周りの方から苦情が来る可能性も考えられますので、ばしばしタイピングしたいという方はキーボードカバーを付けたり、静音設計のキーボードを別で持参するなどの対策をしておいた方が無難でしょう。
さいごに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は私が肺MAC症の点滴治療のために入院していた際の生活で感じたことや、体験したことなどをご紹介してきました。
多くの方にとって入院というのはあまり馴染みのないものだと思います。
私には症状が重い状況での入院というのは分からない世界ではありますが、自分が経験したことを元に、症状が無いもしくは軽い状態で入院するときに役立つような情報は何かと考えてまとめてみました。
これから初めての入院を経験する、私と同じようにMAC症の治療で入院するといった方の役に少しでも立てばうれしいです。