はじめに
こんにちは、こたろうです。
今回はMAC症(肺非結核性抗酸菌症)とマスクの関係について、性能の基準や、どんなマスクを選ぶのがいいのかなどについて調べたことをまとめましたのでご紹介したいと思います。
『病名+マスク』というキーワードだといかにも人から人への感染を前提として、その対策のためにマスクをするものと思われがちですが、MAC症の場合は人から人への感染はしないとされています。
そのため、水しぶきや土埃などに付着して空気中を漂っているMAC菌を吸い込まないようにすることを狙いとしています。
MAC症と診断された方は主治医の方から説明を受けているとは思いますが、MAC症は風呂場や畑、庭仕事などで感染する可能性が高いので、風呂掃除やガーデニングなどをする際にはマスクの着用が推奨されています。
ただ、マスクと一概に言っても馴染みのある不織布やガーゼ、ウレタンをはじめ、N95マスクや建築現場の職人さんがつけているような大きな防塵マスクまでたくさんの種類がありますよね。
もちろんマスクの種類や性能によって値段もピンからキリまで。どのマスクを選べばよいのか迷ってしまいます。
どのマスクをつけても、マスクをしないよりは効果があるでしょうが、より効果的に菌の吸入を防げるマスクはどの種類なのか?マスクは何を基準に選べばよいのか?費用はどれくらいかかるのか?など私自身が選ぶときに参考にした情報をまとめていきますので、マスク選びの参考にしていただければと思います。
マスクの種類や性能の見分け方
マスクにはどんな種類がある?
まずはマスクにはどんな種類があるのかを見ていきましょう。
コロナ禍以前はマスクと言っても一般的にコンビニやドラッグストアで売られているのはガーゼマスクか不織布マスクくらいだったと記憶していますが、コロナ禍に入ってからは一気にマスクの種類が増え、マスク専門店まで見かけるようになりましたよね。
色や形状は本当にいろいろなものがありますが、よく見かけるマスクは大別すると3種類に分けられます。
皆さんも3種類ともよくご存じのマスクだと思います。
また、マスクの種類とともにマスクをしていない時の吸入量を100%とし、それぞれのマスクをつけた場合どれくらいの飛沫を軽減できるのかというデータを記載しておきました。
不織布を着用した場合は約70%の飛沫を軽減できるのに対して、ウレタンマスクの場合は頑張っても半分程度しか軽減できないことが分かりますね。
不織布の性能の基準
マスクの種類を紹介した際の吸入量の軽減率のデータから、MAC症の対策にも不織布マスクが有効であることがお判りいただけたと思いますが、実は不織布マスクにも性能の基準というものが存在します。
皆さんもマスクを買うときに『花粉対策用』や、『ウイルス飛沫対策用』という表記を見かけたことがあるかもしれません。
実はこういった表記はマスクの性能試験を行う際に使用している粒子のサイズがもとになっています。
この表は、マスクの性能試験の試験方法と試験で使用される粒子のサイズをまとめたものです。
皆さんも家にマスクのパッケージがあれば『BFE』や『PFE』などの表記を探してみてください。
パッケージの端の方に『※PFE:平均99%』のような表示を見つけられるかもしれません。
こういった表記の意味は、上の表のような基準で該当の試験を行った結果、約99%の粒子を防ぐことが出来たということを意味しています。
ちなみにMAC菌を含む『細菌』の大きさは約0.5~3μmなので、VFE試験を行って十分な性能があることが確認されているなら効果的であると言えますし、PFE試験で十分な結果が出ているならより良い効果が期待できるということが分かりますね。
中には性能についての表記が無いマスクもありますが、そのようなマスクの使用は避けておいた方が安心です。
一度自分が愛用しているマスクはどのくらいの性能のマスクなのかを確認してみてはいかがでしょうか。
医療機関でよく見かける『N95』マスクって何?
医療機関で働く方々がカップ型のマスクをしているのを見たことはあるでしょうか?
これらのマスクは『N95』マスクと呼ばれるマスクで、NIOSH(米国労働安全衛生研究所)という研究所の規格に合格したマスクです。
最も捕集しにくいと言われる0.3μmの微粒子を95%以上捕集できることが確認されているマスクで、空気感染を起こす病原菌に感染することを防ぐ目的で使用されます。
また、よくあるプリーツ式のマスクなどではどうしても顔とマスクの間に隙間が出来てしまいがちですが、N95マスクはそのような隙間からの菌の流入にも対処できるように、マスクと顔の間に隙間が出来ないよう密着するように設計されています。
ちなみに『KN95』という規格のマスクも流通しています。
これは中国の規格に合格しているという意味で、基準内容はN95マスクと同等となっています。
結局のところ、どのマスクがいいの?
ここまでマスクの種類や性能の表記などについてご紹介してきましたが、MAC症対策のためには最低限不織布のマスクを使用するのが好ましいでしょう。
さらに言えば、花粉対策用ではなく、より小さな粒子の捕集効率試験で十分な性能が確認できているマスクを使用するべきですね。
マスクを購入する際にはBFEやPFEといった表記を探してみて、きちんと捕集効率試験を行っているかを確認することをおすすめします。
PFE99%カットフィルターのマスク
PFE99%カットのフィルターを採用しているマスクをピックアップしてみました。
最近では『ザ・不織布』というマスクだけではなく、カラーマスクやビクトリアンマスクと呼ばれる形のマスクでもPFE99%カットフィルターを採用しているマスクが増えてきているので、おしゃれを気にする方も選択肢が増えてきていますね。
画像をクリックするとAmazonの商品ページへジャンプできますので、商品詳細もチェックしてみてくださいね!
心配性のあなたにはN95マスクがおすすめ
ちなみに私はお風呂掃除をするときには『N95』マスクを着けています。
不織布のマスクでもいいのですが、どうしても鼻の横や頬に隙間が出来てしまうのが気になってしまい、これではマスクをしていてもあんまり意味がないのでは?と思ってしまったからです。
『N95』マスクを初めて買ったときは正直興味本位でしたが、一度つけてみると安心感が別次元なので、不織布マスクでは心もとなく感じてしまいます。
N95マスクを一度も使用したことが無いという方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
高性能マスクは高いという印象をお持ちの方もいるかもしれませんが、1枚当たり約200円ほどで買えるものもあります。
確かに普通の不織布マスクと比べるとお値段は高めですが、毎週のお風呂掃除で使ったとしても1月当たり約800円で済みます。
1回200円で将来の安心を変えるなら、私個人的には安い投資かなと思っています。
さいごに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は『MAC症の悪化や再発を防ぐために使用するマスクはどのようなものがいいのか』というテーマでした。
MAC症と診断された方は、MAC菌に曝露する可能性の高い場面ではマスクをつけるようにと主治医の先生からも言われている方が多いと思いますが、どんなマスクをすれば効果的なのかまでは説明されることは少ないと思います。
ぜひこの記事をきっかけに普段のマスクを見直してみてはいかがでしょうか?
情報が少しでも皆様のお役に立つことをお祈りしております。